夏から秋に入り蜂刺されに注意する時期になりました。我が国では毎年20人前後の人が蜂刺されによって命を落としています。このように、死亡災害にならないよう十分注意しましょう。

主に蜂が活発的に活動する時期は7月~10月末となっており、町内でも蜂刺されによる救急搬送が数件確認されています。蜂は巣に近づいたり、飛んでいる蜂をはたきおとす等の刺激を与えると攻撃してきますので、ハチの巣を見つけたら近づかないようお願いします。



蜂の種類について(スズメバチ)

オオスズメバチ
非常に高い攻撃性、殺傷能力を持つ蜂です。毒液は「毒のカクテル」と呼ばれており、何種類もの化学物質が混ざり合った神経毒を持っています。刺されると強い痛みやかゆみを生じ、最悪の場合ショック(意識が朦朧とする、息苦しさ、血圧のが低下、肌が青紫色になる、冷や汗をかく)を起こし命にかかわります。スズメバチは毒針で刺すだけでなく、毒を霧状にまき散らす攻撃もしてきます。目に入れば失明し、気管に入ると呼吸困難を起こす危険があります。


蜂の種類について(アシナガバチ)

アシナガバチ
 アシナガバチは名前にある通り脚が長いのが特徴的な蜂です。比較的おとなしい性格ですが、巣に近づいたり、刺激を与えると攻撃してきます。毒性はスズメバチには劣りますが危険性が高く、ショック(意識が朦朧とする、息苦しさ、血圧の低下、肌が青紫色になる、冷や汗をかく)を起こすこともあります。

蜂の種類について(ミツバチ)

ミツバチ
 巣にハチミツがあることで、それほど危険性を感じることもなくイメージも湧きやすいと思います。ミツバチはアシナガバチ同様におとなしい性格です。巣に刺激を与えないかぎり攻撃はしてこないですが、巣に触れたりすることで襲ってきます。ミツバチの毒針は刺さると針がミツバチ本体から抜けて皮膚に残る性質があり、毒性も強めです。養蜂所職員が刺されてショック(意識が朦朧とする、息苦しさ、血圧の低下、肌が青紫色になる、冷や汗をかく)を起こし救急搬送される事例が確認されてます。

刺されてしまった場合の応急処置について

1.安全な場所に退避する
蜂の毒液には警報フェロモンというものが含まれており、仲間が集まってくるので刺された場所から20mは離れましょう。

2.傷口を洗い毒液を絞り出す
蜂に刺された場合、患部から毒液を絞り出してください。流水で流しながらやると効果的です。毒液を絞り出す際、口で絞り出すと口を通じて毒を体内に入れてしまう危険があるので絶対にやらないでください。ミツバチに刺された場合、必ず針が皮膚に刺さったままになるので指では抜かず、カードのようなもので払うように抜いてください。(指で抜こうとすると毒嚢を圧迫して傷の中に毒が入り込む可能性があるため)

3.早めに医療機関へ受診
症状が軽度の場合は虫刺され軟膏を塗り、患部を冷やしてください。その後、必ず医療機関へ受診してください。意識が朦朧とする、息苦しさ、血圧の低下、肌が青紫色になる、冷や汗をかく(ショック)の症状が出た場合はすぐに119番通報をして救急車を呼んでください。

エピネフリン(エピペン)について

エピペン
 近年ではアドレナリン自己注射薬(エピペン)が普及してきました。

1.エピペンとは
 食物アレルギーや蜂刺されによるアナフィラキシーに対抗するための注射薬であり、医療機関への搬送まで病態悪化を防ぐもので、主にアレルギーの既往がある人、林業や養蜂など蜂刺されの可能性がある人が所持しています。

2.エピペンは誰でも打てるのか
基本的に処方された本人、保護者、打つための講習等を受けた方であれば打つことができます。

3.誰でも購入できるのか
誰でも購入できますが、医師からの処方が必要なため医療機関へ受診し処方してもらってください。

このページに関するお問い合わせ

稚内地区消防事務組合豊富支署 地域安全対策係